今日は地元のこじんまりとしたレストランで一人ビールランチを楽しみました。
1時を過ぎた店内には、私の他に女性2人連れのお客さんが2組。
その1組の女性の「私ね、継続的にちゃんと働きたいんだよね」という言葉に興味をそそられ聞くともなしに話を聞いてしまいました。
2人とも小学生から中学生くらいのお子さん2人を持つワーキングママのようです。
そのママの希望としては、“ある程度の責任をもたされる仕事について続けていきたい”ということらしいです。
でも、それができない様々な理由がありそう。中でも延々と話していたのが、家族が家事について協力してくれないこと。特にパパに対しての不満がさく裂していました。
「家に帰ると洋服やらいろいろなものが散らかっていて、それを片付けるところから始まって夕食の準備、その片付け、子供たちのこと、いろいろな事をやって寝るのが12時くらい。それで朝は5時くらいに起きてお弁当作ったりで、ほんとくたくたなんだよね」だからもっとステップアップした仕事に就くのが難しい、というような話し。
「パパも仕事で疲れてるから仕方ないんだけど…でもさ~、言ってるのよ、何でもママに頼らないで。私たちは“生活共同体”なんだからそれぞれが協力して生活してよ!って」
う~ん、その気持ち、一人暮らしの私でも分かるな~。仕事で疲れて帰って、洗濯ものをしまったり、夕飯の支度をしたりって考えると気持ちがぐったりしますよね。一人だったら適当に済ませればいいや、ってこともありますが、家族がいたらやっぱり自分がやらなくちゃ、っていう責任感も出てしまうし…それがママを余計疲れさせているんでしょうね。
私がこの話を聞いていてもったいないな、と思ったのは、そのママが“自分の仕事をステップアップさせていきたい”と思っているのに家庭内の事情で踏み切れないでいることです(ちゃんと家族にその気持ちを伝えているのか、とか詳しくわかりませんけど)。
こういう思いを持った女性がいるのにその気持ちを活かせる仕事環境が整っていないのが日本の女性が置かれた現状です。
・家族の協力が得られなくて十分に働けない
・時間の制約があるから会社でも単純な仕事しか与えられない
私の周りにいる最近パートで働き始めた女性を見ても、“この人がもっと本格的に仕事をしたい、と思えばきっと優秀なスタッフになるだろうな”と思わせる方がいます(今でも優秀ですが)。
日本では、女性の仕事は男性の補助的なもの、という考えが昔から定着していて、それは正社員についても残念ながらまだまだ根強く残っています。
でも、実は普通の会社の中にも男性よりデキル女性は沢山いるんですよね。ただ、その力を発揮できる場面を与えられていないだけで。もしかすると男性(だんなさん)が働くより女性(奥さん)が働いた方がその家庭の生産性が上がる、なんてこともあるかもしれません。
女性(ママ)だって、家事をする以上に仕事面で能力発揮できるかもしれないのです。
先のママが家族の協力を得られて、自分が納得できる良い仕事に就ける日が来るといいな、と思います。
(文・渡辺明子)