先日、ある会社の社長さんと打ち合わせをしている時に、子育て関連の規程の話しが出ました。
すると社長が「実は僕、昨年結婚したんですよ」と告白(?)されました。
「え~、それはおめでとうございます~。なんだ、もっと早くおっしゃってくださればいいのに~」と言いながら、奥様はどんな方? どんなお仕事をされてるんですか? なんて根ほり葉ほり聞いてみると、奥様は大手企業でバリバリ働かれている方とのこと。
「じゃあ、いつごろお子さんを産むかとか、そのあと仕事は継続するのかとか、考えないといけないですね」
「そうなんです。自分の身になってみると結構そういうことを考えますよね。彼女が仕事を継続するのはもちろんなので…」とおっしゃっていました。
そして、「うちの会社もいずれはその辺の規程をきちんとしなくちゃいけないと思います。それに、そういうことをきちんとしていると採用にもプラスに働くと思うので。でも、子育てとかそういうことについて、他の会社ってどんな問題があるんですか?」
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子育てしながら働くうえでの問題点って数え上げたらきりがないですよね。
でも、この社長さんのような会社の上司に関係する問題としては、やはり本当の意味で子育てしながら働く女性の大変さを理解できないことではないかと思います(人によりますけどね)。
今現在、多くの企業で上司の立場にある40~60歳代の男性は、奥様がずっと専業主婦で子育てをしたか、働くとしても子供の手が離れてからパートに出る、などが多かったと思います。
そして自分自身は子育てにはノータッチ。
これでは、いくら会社でイクボスの研修をしても、“理論としては理解できるけど、心情としてはよく分からない”ということになるのかな、と思います。
でも、今20~30歳代の男性は、積極的に子育てに関わる方も増えています。
出勤前に自分で子供を保育園に送って行ったり、家事をやったり、そんな実体験をしている方が上司となるのはこれからです。
そういう上司が増えていくと、子育てしながら働く人に対する理解も本当の意味で深まるでしょうね。
それはあと何年後になるでしょうか。
(文・渡辺明子)